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[ 01.diary ] 2009年04月25日

寺町通り御池上る

sora1.jpg
京都の街中で、唯一空が広いのは御池通。
その御池通から寺町を北上して数十mの"始まりの場所"から、
本日すべての戦う道具を運び出した。
空っぽになった浅井ビルの2階60平米の"Sanctum”(秘密の部屋)。
勝負をかけたあの日を思い出して、また何かここで始めたくなった。
憎むくらい嫌いになった彼女と別れたのに、
まだやり直せる様な気がしたのに似ている感情。
何も無くなったその場所で、実は今日、2時間何もせず座っていた。
忙しい毎日の2時間。
でも、4年以上の月日を過ごした本営との別れの儀式としたら、
ちょっと足りなかったかもしれない。

そして、武器がすべて運び込まれた新しき大本営は、、、隙間無し。。。
真緑の芝生の事務所にやって来た思い出のソファにアーロンチェア。
これからも僕とlaluの物語の大道具として活躍していく。

事務所を整理していて、暫し手が止まる事があった。
段ボールからでてくるlaluの原始時代の洋服と書棚から掘り起こしたその設計図。
冒険心と未熟さ以外魅力の無い荒削りの傑作達。
あまりにも無知で情熱的なアイデア。
ばかばかしいとはまったく思わなかった。
逆に、少し昔の自分を尊敬してしまった。
今の僕の作品が彼らから馬鹿にされない物であるだろうか?
世の中で分かった風に論ずる糞野郎に褒められるより、
僕の歴史に輝く先祖に褒めてもらえる洋服を作っていきたい。
そしてその洋服を愛してくれる着手に褒められたい。
雑誌で現象を利用して売り出される愚作には、
大嫌いなレバーよりも興味がわかないけれども、
昔の自分の未熟な作品には冷たいと言われる僕の心を熱くさせられた。

G B7 Em G7
くだらねぇとつぶやいて、さめたつらして歩く
C D7 B7 Em A7 D7
いつの日か輝くだろう溢れる厚い涙
G B7 Em G7
いつまでも続くのか吐き捨てて寝転んだ
C D7 B7 Em A7 D7 G
俺もまた輝くだろう今宵の月のように


ほんと、その通りだよ宮本さん。

投稿者 sakai : 00:29 | トラックバック

[ 01.diary ] 2009年04月22日

風向きが変わる時

ビュンと音をたてて、風向きが変わった。
『不況』は僕ら"本質"の民にとって、あきらかに『チャンス』だった。
情報を使い、何かをねじ曲げて来た"現象"の亡者達はバタリバタリと倒れ始めた。
大木が倒れたあと、風は気持ちよく背の低い僕らの元にやって来た。
コートが売れないと言われる中、
コートにオーダーが沢山ついた。
勇気有る戦士からのオーダーに、俄然、生産への情熱は沸点を超えた。

でも、ほんとはね。
不況はただのきっかけ。

僕がこの業界に身を投じたのは大学3年生の冬。
あれから14年の月日が流れた。
有名セレクトショップの社長たちが直々に訪れるブランドでキャリアをスタートさせた。
心臓を高鳴らせる憧れと三半規管を狂わせる違和感。
あの時、今の僕のバランスはでき上がった。
そのバランスは、今、なかなか武器になっいる。
でも、あの時、僕が感じた違和感を感じなかった人々は、
この14年間、淫らに繁栄し続けた。
凄まじい悪臭を発する抜け殻の成功者。
僕らの大好きな洋服をゴミの様に扱い、
素晴らしい世界を汚した望まれない支配者。
嘘はいつかばれる。
そして、きっかけが訪れて、亡者の嘘はばれちゃった。
現象にとらわれた結果、現象に翻弄される哀れな亡者。
さようなら。

僕らの始める事はやがて、大きくなっていくかもしれなし、
誰からも必要とされず、シュンと音をたてて消えるかもしれない。
でも、何もしないでコントロールされるのはお断り。
何のために?
自分のためさ。
楽しく生きていくために、不自然な行動をとらなくていい環境を作る。
黄金と名付けられた皐月のひと時を超えた頃、
僕らはまた頻繁に大阪のどこかで集まって、
しばらくまじめに話したあと、大きな声で各々大好きな歌い手になりきって、
そしてまた白んだ空を睨みつけてる。
来月からは大阪で僕らのワンダーランドの建設に汗を流す。

投稿者 sakai : 01:08 | トラックバック

[ 01.diary ] 2009年04月16日

戦いのあと

大阪の陣
4月16日の早朝に心斎橋の片隅で終焉。
いつものカラオケバーで。
戦陣をきり、言葉巧みにユーモアを衣にのせた道化師はエレファントカシマシなった。
地底の国王は黄色い幼稚園帽をかぶり、奥田民生になった。
獣皮をまとい、諸刃の剣で自分も傷つきながら戦った剣士はスラッシュになった。
洋服にとんでもないアイデアを乗り移らせた召還師は槇原敬之になった。
世界中の洋服好きの心を盗んだつぎはぎの服を芸術に昇格させたシーフの心はブルーハーツ。
氷の魔法で致命傷を与え続けた黒魔導師は星の男デヴィッドボウイになった。

ビールは何杯飲んだ?
反省する者。
痛快に高笑いする者。
泣いてる奴もいた。
楽しんだ僕らは半年後の集結に向け、今日からまた各々精神修練の旅にでる。
きっとみんなもっと強くなって帰ってくる。
見た事の無い剣や鎧を装備して、
見た事も無い魔法を習得して。

大阪からの帰りの電車。
東京に向かった4月6日、
咲き誇っていた桜は、
すべての戦いが終った大阪の帰り道、
見事に散っていた。
次の戦はその緑が最後の力を振り絞る10月。
もっと楽しむために、もっともっと洋服を愛して時間を過ごす。

投稿者 sakai : 23:45 | トラックバック

[ 01.diary ] 2009年04月13日

京都から来た愛すべき馬鹿野郎達

exhibition002.jpg
オーダーがぱらりぱらりと届き始めた。
やはりやはり。
不況の2文字はまったく脳に影響しない我が同盟軍。
素晴らしい。
昨シーズンまでオーダーがつかない事を文句ばかり言っていたが、
やはり、良いコレクションを発表したらこういう結果はついてくる。

そして我らがKAMMERを支えるお客様へ、少しネタばらし。
なんでこんなにlaluが褒められたか。
この男の体を借りて少しだけ見せちゃいます。
彼の名はDAVID。
laluの良き理解者の一人。
laluのマントが片方袖が生えていた時代からの後援者。
彼も褒めてくれたよ、今回のコレクションは。
そしてこの核弾頭。
lalu no:10911。
人工衛星のふりなどしない。
こいつは本気の精神侵略兵器。
これを纏い、動かなかった心を動かす戦士を待っている。
これが生まれたのは有る男との出会いから。
トラブルの創造神、seguro宮崎仁とのコラボレイト。
不器用で涙もろい、CASSOWARYのメンバーの中で最もめんどくさい大型剣術士。
鎧も着ずに戦いに飛び込む裸の魔人。
その男が作り出した赤き獣皮の鎧。
展示会が終わったら、
KAMMERの共同債務者(顧客様)にもお見せして、
ゴールデンウィークを完全にまたぎ、
この傑作の一般受注会を開きます。
ぜひ、ご来場を。
日本酒でも飲みながらね。
つまみは野沢菜とわさびの葉っぱの醤油ずけ。

作品の自慢もそこそこに、今回の展示会での出来事をまたもや話します。

今日は、京都からわざわざ来てくれた友達にたくさん会って来た。
大阪の展示会から帰ってからゆっくりと、、、
なんて無理だった。
早く奴らにお礼が言いたくて。
いくら友人のイベントがあると言っても、
今時、平日にわざわざ東京まで駆けつける馬鹿はいない。。。
と、思ってた。
何人も『“絶対”行く!!』と言いながらやっぱり来ない中、
本当に京都から来た馬鹿が何人もいた。
口約束より現実を創造する馬鹿は美しい。
そして口々に、めちゃくちゃ楽しかったと言ってくれた。
おそらく、本心だろう。
奴らを疑う程、僕も腐ってはいない。
彼らもまた、僕らの同盟軍だ。
僕も逆の立場に立った時、必ず後先考えずに新幹線に乗込む馬鹿でいたい。

奴らだけじゃなく、
あのイベントの後、沢山の人から握手をされた。
もちろん一緒にあのイベントを作り上げた仲間達は言うまでもなく、
そこに何かしらの繋がりで来場してくれたクリエイター達にも、
『本当に楽しかった、次は僕にもなにかやらせてくれ』
と、涙が出てもおかしくない台詞をそえて、握手をされた。
少なくても良い。
何も言わずにあのイベントで僕が望んだ芽吹きが感じ取った人間がいた。
新しい仲間、同盟軍がまた現れた。
これは素晴らしい事だ。
今回のイベント、精神的には成功したが、
正直、物理的には大きな課題が残った。
しかし、内容にこだわったために、起きたその弱点は、
次のfile:2に加わる猛者の手によって大きく改善される。
そして、僕ら発起人ももちろん強くなる。
どんなに馬鹿にされようともおかまい無しさ。
だって、あの夜は本当に素晴らしかったから。
思い出すだけで身震いするのに、僕の手元にはDVDが届いていていて、
それを昼間から飲みまくった法事のビールの力も加わり、
さっきじっくり見ながらやっぱり泣いた。
4月9日の24時を回る頃に目撃したあの贅沢なご褒美は、
明日からの大阪の陣を乗り越える“仙豆”の様なものだ。

何か、すげ〜楽しい。
やっぱり、有り難う。
lalu、作ってよかった。

投稿者 sakai : 04:09 | トラックバック

[ 01.diary ] 2009年04月11日

始まり

exhibition001.jpg
4月6日。
昼過ぎに東京に入る。
天候、体調、すこぶる快調。
得体の知れないなんだか良い予感に心の中は希望色のみのマーブル状態。
翌日から始まる“恵比寿の陣”に備え、
ドワーフや剣士、モンク達物理攻撃陣がボーリングに向かう中、
黒魔導師はその経験した事が無い得体の知れない良い予感のせいか、
重たい頭痛に襲われ、
魔力はあれど、あいにく回復系白魔法は使えないので、
ホテルに帰り、一人休息。
夜中、おそらく僕の成功を良く思わない生霊達に呪いの呪文を浴びせられたが、
それももうすぐ始まる快進撃の予言だったのかもしれない。

4月7日。
恵比寿の陣、ついに始まる。
このご時世、無駄な来客は無い。
本気で戦う相手しか来ないのは、逆風の中に見つけた推進力。
そして昨日までの予感は確信へと塗り替えられていく。
かつてこんなに評価された事が無い。
laluの出来映えが得体の知れないもの根源だった。
立ち上げからずっと戦って来たあの敵将に、
『ここまで伸びたブランドは久しぶりに見た』
と、言わしめた。
初日の戦いを終え、中目黒のあの焼き鳥屋で飲んだ酒はエクスポーション。
その後、同盟軍の戦士部隊と合流し、
赤いバーでお互いの戦果をつまみに明け方を迎えるまで喉をからしながら、
我々はもの凄い軍隊だとようやく気がついた。

4月8日。
二日酔いは薬草で治したが、
戦場のタバコのにおいに少しいらだちとめまいを発症。
しかし、すぐさま精神力で回復。
タバコのかわりに魂をすってやった。
一国の主になってから5年。
この日、ついに大きな変化が訪れた。
この戦いに参加する前からlaluにはその出来事が起こる条件が揃っていた。
共に戦う仲間が揃い、強い絆でむすばれた同盟国に守られて、
防御力の低い魔導師は、少し後ろで傷も受けず、
強力な攻撃魔法の呪文を唱える事が出来た。
同盟国、地底の国の王様にこう言われた。
『この戦中、本当に良い顔つきをしている。』

恵比寿のお高い焼き鳥屋で思う存分飲んで食って、
宿の裏の小さな社で生霊の除去を済ませ、
ゆっくりと眠れたこの夜は、
もう約束された翌日の勝利宣言の夢を見た。

4月9日。
快進撃はまだ続く。
この3日間、立ち上げから共に戦ってくれている全国の武将達も、
我々が用意した最新兵器を手に取り、
この秋から始まる戦いの勝利を予感したに違いない。
赤い獣皮の鎧を纏い、
魔法の繊維で織り上げた土色の糸の鎧で心の底まで武装して、
240cmのローブを風になびかせて、
laluの新しい歴史の始まりのシーズンがやってくる。
2009年4月9日、17時00分。
恵比寿の片隅で11の軍勢の勝利宣言は響き渡った。
そしてその3時間後、
吟遊詩人達が駆けつけて、音楽と酒の宴。
感動的フィナーレ、ホールのど真ん中で笑いながら泣いた。

地底の国の王市原直紀、
幻の吟遊詩人オオヤユウスケは肩を組んでこう言った。
『なんだかとんでも無い事が始まったよね』
見る人によっては分からないかもしれないが、
それはまぎれも無く、間違いない事実。
本当にしんどい一日だったが、
すべてが吹き飛ぶだけのものを目撃した。
本当に夢の様な4日間だった。

昨夜から沢山の言葉が僕の元に届いている。
返事を返す間もなく、さっきまで気絶したみたいに眠っていた。
今夜から明日の夜にかけて、
みんなにありがとうを言おうと思う。
僕は全員の顔を、素敵な言葉と共に酔い浸った脳みそに永久保存した。

桜がいらない春はあった。

投稿者 sakai : 00:57 | トラックバック

[ 01.diary ] 2009年04月02日

桜は捨てて素敵な紅葉を手に入れる

花見をして、酒飲みたいけど、
大事な展示会があるし、ご褒美は9日までとっておく。

サンプルもなんとかすべて東京の展示会に間に合った。
ギリギリだけど。。。。。
何かがうまく行きだすと、
本気で生きていないゾンビの様な奴らの邪魔が入る。
それでも今のlaluは百戦錬磨の仲間に囲まれているから、
最下級回復魔法でもその傷は跡形も無く癒される。

さてついにlaluのふるさと東京でのお祭りだ。
日曜日の昼下がりに撮影をしたら、我が子達は東京へ先に向かう。
きっと良い出会いが待っている。
今回はなんだか良い予感がする。

今まで一人でやって来たが、始めてのチームでの展示会。
デザイナー:坂井真吾
セールスマネージャー:山本史人
セールス:田和幸子
laluを放つ射手が3人。
新しい仲間の援護射撃の雨霰の後ろから、
超大砲をぶっぱなす。
赤いレザーに紫のエンジニア。
鎧の様な土色のフィールドコートが洋服好きの心を狙い撃ち。
準備万端、遅咲きの狂い咲き。
紅葉の時季、幸せを手に入れるため、
今年の桜は見ないふり。
京都は"逃げ出さない大学生"、小谷群が留守を守る。
最初だけギラギラとした目で将来を語り、
マニュアルを熟読し、ご立派な宣言はするくせに、
ちょっとくじけたらすぐに彼女やお母さんの元へ逃げ出すゆとり世代の中に現れた、
ちょっぴりずる賢いが結果を出す男。
たまにしでかす大失敗も将来への糧と今はおおめに見てやろう。
そうなのさ、ゆとり世代と勝手に分類される中にもちゃんとした奴はいるわけさ。
そんなののせいにしちゃいけないんだよね。
教育や親のせいじゃない、
本人の問題だ。
特に20歳を超えたらね。

さてさて、物語の続き。
長らく一人で戦った流浪人は、
同じく傷だらけの傭兵達と出会い、
僕が間違っていないと勇気づけてくれた。
そして、なかなかのくせ者忍者二人と妖艶な九の一を脇に従えて、
"占領"のかわりに"魅了"を繰り広げる。
       楽しいね。
こんなに楽しい事から逃げ出す奴の気持ちは、一生僕には分からないな。
本気で遊ぶ人間は、どこかで本気で苦しんでいる。
人間は必ずそうやって対価交換を要求されるもの。
バーチャルと現実を見失った人間が、
やがて自分本位に人を刺したりするんだよね。
簡単に何かから逃げ出す事で手に入る物は、
同じくそれを甘やかす味方のふりしたゾンビだけだ。


そういえば、桜の季節の洋服もついにKAMMERに揃いきりました。
昨夜WEBSHOPに沢山アップしたので、
ぜひ、ご覧あれ。
KAMMER WEBSHOP
http://kammer.shop-pro.jp/

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